11/18(木)木曜定休日のリオネットセンター大宮補聴器ブログ担当柴田です^^
前回の続きです。
前回の図で重要なところは、dB HLとdB SPLを混同しないことと記しました。
実はこのdB HLとdB SPLを混同しているケースが多くあります。

【dB】はベルという人の名前から来ている単位ですが、この【dB】が付くと必ず基準となる値があります。
dB HLとdB SPLではこの基準となる値が違います!(これ重要です!)
【dBの基準値】
●dB HL   若い正常な耳の人が聞き取れる最も小さい音を0dBHLの基準値にしています。
●dB SPL  人が聞き取れるもっとも小さい音である20μPaを0dBSPLの基準値にしています。

どちらも似たような基準値にみえますが、人間の耳には音の周波数ごとに聞き取れる感度差があります。
dB HLの場合、周波数毎の感度差も考慮して各周波数毎の基準値をdB SPLに対して変えています。
つまり、dB SPLの場合は周波数が異なっても基準値は同じですが、dB HLの場合は周波数が異なると
dB SPLで同じ音の大きさを測定した時に周波数によって差が生じます。
そのためサウンドレベルメーター(騒音計)では、人間の聴覚を考慮した周波数の重みづけを行った
A特性という測定モードが用意されています。
なるべく簡単に記しているつもりですが、分かり難かったらお詫びします。

通常私たちが会話をする時の声の大きさは、1m離れた正面で約60dB SPLだと言われています。
dB HLで語音弁別測定を行う時の音源はオージオメーター(気導受話器)の場合0dB HL=14dB SPL 
スピーカの場合は0dB HL=10dB SPLで音圧校正を行います。
そのため、dB HLで通常私たちが会話をする時の声として60dB HLを提示すると大き過ぎるのです。
大きく聞こえますから当然正答率も上がるのですが、通常私たちが会話をする時の声はもっと小さいので
dB HLとdB SPLを混同して測定を行うと、補聴器が思う様に聞こえないという結果になってしまいます。

そもそも語音弁別測定を行わずに、良く聞こえてますか?と販売員が話しかけて聞こえを評価している
ケースもまだまだ多いです。補聴器で会話が大きく聞こえる様になるのですから、聞こえて当然です。
しかしその状態が最適な聞こえになっているか、ご自宅に帰ってからご家族で会話が楽しめるかは
残念ながら確認することは出来ません。

長くなってきましたので次回に続きます。

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